新人薬剤師を対象とした薬剤管理指導マニュアルの作成

中川 由郁

【はじめに】当院では、薬剤師の若年化に伴う新人薬剤師の教育体制の見直し、実習生の受け入れ準備の一貫として、薬剤管理指導業務の改善を行った。平成16年11月より薬剤管理指導記録の診療録への記載が開始されたことに伴い、医師や看護師が薬歴を自由に閲覧できる体制となった。今回、このような体制の変化を機会に、指導時の副作用の着目点等が明確化されたマニュアルの改訂、業務の改善を行ったので、その内容を報告する。

【方法】全ての薬剤師が同じ基準で薬剤管理指導を行う為、疾患に応じた服薬指導手順の作成、診療録内への薬歴記載方法の標準化を行った。従来、薬剤師単独で副作用チェック表を用いていたが、患者に投薬されている薬に関する副作用の初期症状の情報提供を看護師へ行い、看護師のケアの視点からも共に患者状態の把握に努める体制とした。また、月に1回薬局内で症例発表を行っていたが、各科担当者間での症例検討会も週1回開始した。

【結果】これらの取り組みにより、入職後5ヶ月の新人薬剤師が、定額病棟における薬剤管理指導件数を1ヶ月で70件程度行う等、入職後6ヶ月以内で薬剤管理指導業務を行う基盤作りができた。更に、医師への情報提供、並びに適正な薬物治療の推進に至り、プレアボイド症例件数も増加した。また、着目点を明確にして副作用状態の確認を行う等、薬剤管理指導がチーム医療の中で活かされるようになった。

【考察】新人薬剤師の薬剤管理指導業務の早期理解が可能となり指導薬剤師においては教育が容易になったと思われる。また、全ての薬剤師における業務内容の統一化に繋がり新人薬剤師でもチーム医療に参加しやすい環境作りができたと考えられる。今後は各薬剤師が現場で取り入れた知識、経験を随時マニュアルに活かせる体制を作っていきたい。

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