薬剤科
薬剤科概要(令和3年5月1日現在)

当院では経験年数による業務内容の違いはありますが、業務ごとに担当を分けることはせずに、全員が全ての業務を行える様に教育システムを構築しています。診療科も一通り揃っており、病院薬剤師としての業務を修得できます。
職員数
総職員数 | 薬剤師13名 (うち1名非常勤) | |
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認定薬剤師 | NST専門療法士 | 2名 |
感染制御認定薬剤師 | 1名 | |
スポーツファーマシスト | 1名 | |
日病薬病院薬学認定薬剤師 | 2名 | |
薬剤師研修センター | 3名 | |
実務実習指導認定薬剤師 | 1名 |
令和2年度実績
入院処方箋枚数 | 2177枚/月 |
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入院注射処方箋枚数 | 1280枚/月 |
外来処方箋枚数 | 58枚/月 |
高カロリー輸液調製件数 | 112件/月 |
抗がん剤調製件数 | 6件/月 |
服薬指導件数 | 534件/月 |
採用薬剤数 内服・外用 | 675品目 |
注射 | 253品目 |
主な業務内容
Ⅰ.調剤業務
薬剤師として働くうえで基本となる業務です。「調剤=処方された薬を正しく取りそろえる」というイメージがあると思いますが、それだけではありません。1つ目に、患者さんの年齢や体重、アレルギー・副作用歴、腎機能や肝機能に合っているか、飲み合わせや投与時間、配合変化に問題はないか等を確認する『処方監査』。2つ目に、監査された処方箋に基づき、薬剤を取り揃え、必要に応じて錠剤の一包化や粉砕調剤など行い、飲み方や保存方法等が記載された薬袋を作成を行う『調剤』3つ目に、正しく調剤されているかを確認する『調剤鑑査』さらに、4つ目に患者さんへ薬について『情報提供』や、使用後の効果・副作用等の『情報収集』を行うことも、調剤の一環と考え、これは病棟担当薬剤師が担っています。
Ⅱ.病棟薬剤管理指導業務

病院薬剤師ならではの業務です。患者さんへ薬について情報提供や、使用後の効果・副作用等の情報収集を行う『薬剤管理指導』。さらに、薬剤管理指導で得られた情報をもとに薬物治療の評価を行い、医師や看護師へフィードバック。これらの流れをタイムリーに行うために、各病棟に常駐薬剤師を1名配置し、電子カルテを用いた患者様の投薬状況の把握や専用PHS・ナースカートを活用することで、病棟常駐業務を行いやすい環境を構築しております。
Ⅲ.無菌調剤業務

クリーンベンチ内で中心静脈から投与される注射剤の混注業務、安全キャビネット内で閉鎖式装置を用いた、抗がん剤の混注業務を行います。
Ⅳ.医薬品管理業務
「医薬品管理=数量管理」というイメージがあると思いますが、それだけではありません。麻薬、向精神薬といった法律上に管理方法が定められている薬は、法に従い薬剤師が管理を行います。また、医薬品の取り間違いや、危険薬のミス、期限切れ薬品誤使用を無くすため、ラベルの貼付や色の工夫を行います。
Ⅴ.医薬品情報業務(DI業務)
薬に関する情報を、厚生労働省や医薬情報ニュースサイトなどから収集し、これを院内に分かりやすい形で情報を発信しています。さらに、医薬品について教育のため他部署への勉強会などを開催しています。
Ⅵ.チーム医療への参加
医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、栄養士、理学療法士などの他職種によるチームを領域ごとに編成し、活動を行っています。
- ①栄養サポートチーム(Nutrition Suport Team : NST)
-
低栄養の患者様を抽出し、患者様に合わせた栄養状態の改善を考え、サポートするチームです。薬剤科にはNST専門療法士が2名おり、主に輸液内容の提案を行っています。
- ②褥瘡対策チーム(Pressure Ulcer Care Team : PUT)
- 褥瘡対策を通じて医療の質 の向上に貢献するために、 褥瘡リスク群の発生予防と早期治癒を目的として活動しています。
- ③感染制御チーム(Infection Control Team : ICT)
- 院内の集団感染の発生や拡大を抑制する、また多剤耐性菌の発生を抑制するためのチームです。薬剤科には感染制御認定薬剤師が1名おり、主に抗菌薬の使用状況の把握と広域抗菌薬の適正使用に努めています。このほか、ICTラウンド、感染対策研修会講師も担っております。
Ⅶ.教育・研修
病院薬剤師として仕事をする場合、常に最新の医薬品・医療に関する知識を取得することが必要となります。そのため、定期的な院内勉強会(新規採用薬、症例検討会)や院外勉強会(病院薬剤師会主催の研修会、専門領域ごとの研修会)を開催・参加することで、研鑽しています。
学会発表実績

第59回日本糖尿病学会年次学術集会
「当院における糖尿病治療薬の使用状況」 塩谷 真央
第1回埼玉ロコモOLS研究会
「ロコモティブシンドローム予防のために薬剤師にできること」 上原 良太
日本病院薬剤師会関東ブロック 第46回学術大会
「当院における持参薬鑑別時の薬剤師の取り組み」 大熊 由美
日本病院薬剤師会関東ブロック 第46回学術大会
「当院における整形外科手術後のVTE予防の実態と薬剤師の関わり」 藤田 みどり

日本病院薬剤師会関東ブロック 第47回学術大会
「当院における薬剤総合評価調整加算算定患者に関する調査」 今井 孝典
第64回日本化学療法学会東日本支部総会
「後期高齢者におけるノモグラムに基づいたバンコマイシン初期投与量設定に関する検討」 吉田 高太郎

日本病院薬剤師会関東ブロック 第48回学術大会
「薬剤師の介入による回復期リハビリテーション病棟の利益」 葛西 雄斗
第54回AMG学会
「TDM対象薬剤の血中濃度測定推進のために薬剤師ができること」 上原 良太

日本病院薬剤師会関東ブロック 第49回学術大会
「嚥下機能低下患者に対する錠剤粉砕の適正化に向けた病棟薬剤師の取り組み」 今井 孝典
日本病院薬剤師会関東ブロック 第50回学術大会
「薬剤管理指導の適切な頻度についての検討~入院初期と入院後期の比較~」 水村 葉瑠奈